暗証番号は必ず語呂合わせで覚えます

年号を覚えるのが苦手で歴史の授業がずっと苦手だった私に、語呂合わせで年号を覚える楽しさを教えてくれたのが中2の時の社会の先生だった。その先生は女の先生で、一見すると堅物なイメージを抱かせるような感じの人だったのだけど、「いちごパンツの明智光秀(1582年本能寺の変)」とか、「嫌でござんすペリーさん(1853年ペリー来航)」など、面白い年号を大真面目な顔で教えてくれるので、その先生に教わって以来、私は一気に歴史が好きになったのだった。そのうち先生が教えてくれた年号だけでは物足りなくなり、世界史の年号も語呂合わせで覚えるようになった。その際、なるべくインパクトの残るような、おもしろい語呂合わせを作ることが年号暗記のポイントだ。例えば「アヘンなんか嫌よぉ~(1840年アヘン戦争)」とか「生稲晃子がロシア革命(1917年)」などなど。卒業してからもう20年くらい経つというのに、今でもちゃんと覚えていられる。 

携帯電話やPHSが主流になる前の、電話番号を登録することができなかった時代には、友達の電話番号もそんな風に語呂合わせで覚えたものだ。時々、「ちょっと苦しいなー」という語呂合わせになってしまったりもするけれど、でもかえってそんな語呂合わせの方が覚えられたりするから不思議である。今ではすっかり電話番号を暗記することもなくなってしまったけれど、それでも会社の社員番号やロッカーの暗証番号など他人から与えられた番号は必ず語呂合わせで覚えるようにしている。そんな風にして覚えた社員番号や暗証番号は、会社をやめて十数年経った今でも鮮明に覚えているものだ。会社にいた人たちの記憶はどんどん忘れても、そちらの方は忘れることはないから、語呂合わせの記憶の刷り込みってすごいなと思う。

最近ではすっかり他人から番号を与えられることはなくなってしまったけれど、また機会があれば語呂合わせを試してみたいものだ。